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作・演出・出演を兼ねる’大王’こと後藤ひろひと、一応リーダーの川下大洋、バンド活動にも力を注ぐ山内圭哉、元米米クラブの竹下宏太郎、そして腹筋善之介の5人から成る演劇集団Piper。
だが本作は初めて5人になったにもかかわらず、腹筋善之介が別の舞台に出ていたため、4人しか出ていない。
そんなゆるさもたまらない集団の、最高におもしろい芝居がコレなのだ。
隣家との距離が2kmもあるような田舎の屋敷。
そこには無断で勝手に住みついた一家がいた。
おかげで誰もいないハズの家で明かりがついたり、話し声がしたりするため、いつの間にか呪いの館などと呼ばれ、記事が週刊誌に掲載されるまでに。
そこで一家はそこから出ていきたくないばかりに、やってきた人を追い返す作戦を決行。
だが屋敷にカラオケビデオを撮影しようとした制作会社の人間や泥棒、ゴーストバスターズ、さらには隣人などが現われ、勝手にいろいろ勘違いをしたことから、予測もできない方向に物語は転がっていくのだった…。

ホラー話のキチンとのっとりつつ、ベタベタな勘違い話を盛り込んでいるが、実に緻密に計算された構成＆演出で最後まで笑わせてくれる作品。
竹下宏太郎振り付けによる劇中のダンスシーンを後ろから見て一緒に踊りの練習ができる特典映像など、特典のほうもかなり凝った作りになっていておもしろい。
なお本作は07年に上演された新作『ひーはー』ともリンクしているので、『ひーはー』を観る前にチェックしておかないと損だ。
（横森 文）
内容（「キネマ旬報社」データベースより）
川下大洋、後藤ひろひと、山内圭哉、竹下宏太郎ら5人による演劇ユニット・Piperが2004年に行った同名公演の模様を収録。
霊媒師とその家族が住む呪われた赤い館に、男女のカップルが面白半分に訪れたことから起こる騒動をユーモラスに描く。

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