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内容（「CDジャーナル」データベースより）
シューベルトの3大歌曲集で、高い評価を得たドイツ期待のバリトン、ゲルハーヘルの、それらに続くシューベルト・アルバム。
瑞々しい感性と、深く鋭い表現力が融合した、新しい時代のシューベルト。

内容 (「CDジャーナル・レビュー」より)
17歳のシューベルトが「糸を紡ぐグレートヒェン」を作曲した1814年をドイツ・リート誕生の年とするなら、このCDが録音された2005年はリート歌唱に新たな地平を開いた年として記憶されるかもしれない。
’夕べの情景’と名づけられたゲルハーヘルの新録音にはそうした言い方が決して誇張ではない強烈なインパクトがある。
シューマンの『詩人の恋』やそれに先立つ’シューベルト3大歌曲集’での比類なき成果を経て、今やこのバリトンは底知れない実力と自信を持つに到った。
「夕映えのなかで」など数曲を除くと知名度の低い曲をあえて取り上げ、聴く者を歌のなかにのめり込ませる力量は生半可なものではない。
詩の行間に込められた思想や感情を織り込んだシューベルトの楽譜を、人々の心に染みわたる音として形づくるゲルハーヘルとフーバー。
やわらかな声と絶妙なピアノが綾なす響きの美しさでも一頭地を抜いており、リート芸術の奥義をきわめた演奏として惜しみない賛辞を呈したい。
(山本義彦) --- 2006年04月号