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内容（「CDジャーナル」データベースより）
東京芸大卒業で現在フリーで活躍する工藤淳子のデビュー盤。
マイナーな楽器なのだから、いっそのこと’秘曲’ということでの選曲なのだろうが、楽しい作品がざっくざく。
グールドのファゴット作品なんて、面白すぎ。
この勢いでファゴット界のスターを目指せ。

内容 (「CDジャーナル・レビュー」より)
掘り出し物である。
といっても過去の演奏の復刻という意味ではない。
この世に埋もれていたファゴット作品の逸品をこれでもかとかき集めてきたいわば’発掘作品集’である。
これがとんでもない曲ばかり! あのグレン・グールドが18歳のときに書いたシェーンベルクやヒンデミット張りの「ファゴット・ソナタ」、名ピアニストのカサドシュが書いた叙情的な美しい「2つの小品」、さらにはニーノ・ロータが映画『ゴッドファーザー』と同時期に書いた「トッカータ」等々、それぞれに’いわく’が紛々と漂ってくる。
しかも演奏は申し分ない。
なにより歌心が充溢。
エルガーやマスネの佳作などを聴いているとチェロにも匹敵する’癒し’の効力もあるなぁと感心させられる。
これならファゴットの’旋律楽器’としての認識度は確実に高まる。
この工藤淳子はまだ20代の新鋭ながらソリストとしての力量は十全。
そのうえかなりの美形。
あらゆる意味でファゴットへのイメージを刷新してしまう一点である。
(齋藤弘美) --- 2005年03月号