ばいちょ(売価調査)、価格比較とネットでのお買い物を楽に

電撃王 ゲームの世界に生きる住人たちの行動をつぶさに観察し、もし困ってたり悩んでいる人がいれば、解決策となるイメージをキャプチャーして、相手の意識にシュート。
その後の成り行きを高みの見物で楽しむ。
思い切り「大きなお世話」なこの行為が「チョッカイ」であり、『リモココロン』の主目的。
神か天使の視点で他人の人生をいじって遊ぶという、無責任な快感がそこにはある。

しかし、もっと楽しいのは、チョッカイのネタを探すことだろう。
巧妙に隠されたチョッカイネタを発見するには、嗅覚と知恵と経験、そして何より、「コロンブスの卵」的な発想の転換が必要となる。
あまりにもさりげない場所にネタが隠れていたり、同じチョッカイを何度もした後に新たなネタが発生する場合もあって、一筋縄では見つからない。
しかし簡単に見つかってもゲームとして歯ごたえがなくてつまんないし、逆に新しいネタを発見したときの喜びは難しいほど大きくなる。
「制作者との知恵比べ」という、旧来からのテレビゲームらしい遊びを満喫できる。
気楽にチョッカイの反応を楽しむのもいいし、全部のチョッカイネタをコンプリートするのもいい。
あらゆるユーザーに門戸を開いたゲームなのだ。

ひとつ難を言えば、1ステージごとのプレイ時間が長いことだろうか。
じっと目を凝らしてマップ全体を観察しなければならないので、かなりの集中力が必要になる。
これが疲れるのだ。
ステージセレクトが可能なので、少しずつ進めればいいのだが。

なお、基本的にはひとりプレイの作品だけど、友人同士やカップルで「ここにネタがあるんじゃないの？」などと騒ぎながら遊ぶと面白さ倍増。
「三人寄れば文殊の知恵」という言葉そのままにネタ発見率が上がるのがいい。
それに、キャラデザインも原宿系（裏原系？）のかわいくて奇抜な感じが万人ウケしそう。
BGMもカジヒデキ作品のようなスウェディッシュポップ風のさわやかな曲が多く、いいセンスしてると思う。

（電撃王2001年8月号）