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内容（「CDジャーナル」データベースより）
今やアメリカを代表するメゾ・ソプラノとなったジェニファー・ラーモアが、祖国が20世紀に生んださまざまな歌曲を歌っている。
深い共感と懐かしさに満ちたラーモアの歌唱が感動を誘う。


内容 (「CDジャーナル・レビュー」より)
ロッシーニやモーツァルトのオペラで世界中のファンをとりこにするジェニファー・ラーモア。
その彼女が母国アメリカの歌曲に寄せて自らのレーゾンデートルを問う意欲的録音である。
コープランドとバーバーの数曲を除けば我々日本人には馴染みが薄いにもかかわらず、歌詞を読んで旋律に耳を傾けているうちにほのかな郷愁に駆られるのが不思議だ。
ジョージア州アトランタ生まれのジェニファーを育んだ南部の魂が幾分暗い音色の歌声に乗って聴く者の心を捉えるからだろう。
近代アメリカのきわめて多様な芸術歌曲のひとつひとつを柔軟な感性で深く噛み締め、心温まる歌唱として展開する表現力には賛嘆の外ない。
懐かしさのこみ上げる「小さなお馬さん」やユーモラスな「チキ、チキ、チキ、チン」。
忘れ得ぬ印象を残すハンドレーの「天文学者」。
これぞアメリカ歌曲というべき独創的なアイヴスの「祖父たちが愛したもの」など、繊細な感覚と機知に富んだ歌唱を心ゆくまで堪能することができる。
(山本義彦) --- 2001年05月号