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内容（「CDジャーナル」データベースより）
2003年3月の’ルービンシュタイン没後20年メモリアル’公演のライヴ。
熱のこもった堂々たる演奏だが、そこには女流らしい優雅さやたおやかさが息づいている。
その絶妙な匙加減は長年の経験による賜物だろう。
中村紘子の円熟ぶりを示す濃密な一枚だ。

内容 (「CDジャーナル・レビュー」より)
このCDは今年の3月24日、サントリー・ホールでのライヴ録音である。
あの大ピアニスト、アルトゥール・ルービンシュタイン(1887~1982)の没後20周年を機に、世界的規模で展開された’メモリアル・コンサート’の一環として、わが国でも開催されたコンサート・シリーズのひとつで、’ルービンシュタイン国際ピアノ・コンクール’の審査員をつとめる中村がその重責を担うかのように舞台に立った構図である。
聴きもののショパンの第2番など、第2楽章や叙情的な楽想などでは柔軟な音色や繊細な歌いまわしに彼女の成熟した芸風を感ずるものの、ダイナミックなテクニックを聴かせるあたりは男性的で凛々しいが、タッチが少々粗い印象を受ける分’エグさ’が残る。
中村はやはり存在感のあるピアニストである。
マルチなタレント性ゆえにピアニストとしての力量をいぶかる向きもあるが、それだけ話題に上ること自体が’無視できぬ存在’であることは疑いない。
注目に値するアルバムである。
(齋藤弘美) --- 2003年11月号