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内容説明 魚を釣るための基本は「魚のいる場所」で「魚の食欲がある時」に釣り糸を垂らすこと。
そのためには魚の行動習性や水の動き、餌生物の動向を知っていなければなりません。
こうしたことを科学的に検証し整理した本はこれまでほとんどありませんでした。
魚の行動習性の研究は容易ではなく、よくわからないことが多かったからです。
本書の著者の川村軍蔵氏は鹿児島大学水産学部で永く教授を勤められましたが、決して「釣り名人」ではありません。
しかし、釣りが得意でないからこそ魚や釣り場の環境のことをもっと知りたいと考え、魚の行動習性の研究に打ち込んできました。
その研究成果を広く釣り人に活かして欲しいと書き下ろしたのが本書あり、著者の「釣り」に関する研究の集大成なのです。
本書では、まず魚の生態を紹介します。
人間が見分けることが難しいようなナイロン糸を識別できる視力、ルアーの形や色の違いを見分ける形状識別能力、さらに人間には見ることのできない紫外線を感じることができるといった知られざる魚の生態に迫ります。
次に、餌について。
最も成功度が高いとされる活き餌も釣り針への掛け方によって釣果が違います。
研究では、餌が元気で動きが変則的になるように掛けると釣れやすくなることが明らかになりつつあります。
釣り餌の「色」にも魚によって好みがあり、メジナやクロダイは黄色い餌で釣果が上がることが実験で示されています。
ポイントも重要です。
防波堤の潮境が良いポイントであることは知られていますが、それは餌生物が集積する場所だからです。
また防波堤の色は白よりも青のほうが、魚が集まりやすいようです。
人工漁礁で釣りをする場合は、魚はその潮上に分布する傾向があるため、その真上よりも潮上がポイントになります。
最近の釣り具の研究では、J型釣り針よりもC型釣り針のほうが優秀であることがわかってきました。
驚いたことに、釣り針の磁気の強さも釣果に影響するようです。
いかがでしょうか。
釣りの成果は運の巡り合わせばかりではなく、科学的知識も役立つのです。
知識ですぐ釣りがうまくなるわけではありませんが、本書を読めば知識が釣り人の知恵と技を研鑽する一助になること間違いなしです。
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最終調査日時
2012/12/01 (Sat) 01:40:27
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2012/01/01 (Sun) 15:34:19
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